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Impressions arcadiennes... 印象派とアルカディア

室内楽で辿るアルカディアへの旅。古代から多くの詩人、画家、そして音楽家たちの創造を駆り立ててきたギリシャ。この世の楽園、詩的、牧歌的な理想郷と謳われてきたアルカディア。この楽園は創造と朽ち行くものの象徴として、"Ruinenromantik" 廃墟のロマンと深い結びつきを示している。

シーズンプログラム"Impression arcadienne" は19世紀終末、20世紀初頭にかけてのフランス人作曲家による作品、アルカディアとの結びつきの強い作品、を中心に据えている。印象派と括られるこの時代は、未知のものへの憧れ、自然、精神世界への回帰がひとつの大きな主題となっている。アルカディアへの憧れ、印象派表現のひとつ媒体としての音楽を取り上げた。

ゴベールの作、"Soir paien(異教徒の夜)"。港町を漂う怪しくけだるい異国の香料、桟橋で暇をかこう女達。そんな様子を丘の上から伺うパーン。パーンの奏でるフルートには伝説がある。アルカディアに暮らす美しいニンフ、シランクス。皆は彼女を敬っていたが彼女は民を軽蔑していた。そんなある日、パーンに出会ったシランクス。彼女はパーンのお世辞を聞かずに逃げ出したが、パーンは川の土手まで追いかけて行って彼女を捕えた。水中のニンフに助けを求める余裕しかなく、パーンが手を触れた時、彼女は川辺の葦になった。風が葦を通り抜け、悲しげな旋律を鳴らした。パーンはニンフを讃え葦を切り取りフルートとした。

羊飼い、ロマン、といったキーワードもアルカディアのテーマとなっている。シャミナードのワルツ、"Le Portrait"、グノー作のオペラ"フィレモンとボーシス"より、アリア、"Oriante nature" などがその一例。

私たちと一緒にアルカディアの旅へ出発しませんか!

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